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- 改修計画
事業目的
薩摩藩随一の港町だった志布志。その歴史が残る志布志東部地区にある空き家となっている歴史的建造物の活⽤を通し、歴史的まちなみの維持および来訪客の滞在時間の⻑期化を⽬指すとともに地域内の将来的な観光消費額の増加を⽬指す。
地域内における雇⽤の創出および⾃⽴的な事業の推進を⾏うことで、志布志の独⾃の価値を⽣かした⽣業をつくり、地域資源の発信および持続的な事業の展開へつなげる。
当該エリアの歴史的・文化的背景
鎌倉時代頃から交易が盛んに行われていた港(津)町。平安時代末期から武士が集住しできた「志布志麓(日本遺産)」、中世に築かれた山城「志布志城」跡が今なお残る。現在の志布志港は国指定の重要港湾であり、江戸末期には「密貿易港」として繁栄し、現在の商店街地区は「志布志・千軒町」と謳われた。歴史的に重要なエリアだが、近年志布志麓と町家エリア(千軒町)に空き家が集中している。
分散型ホテル、志布志の特産を使った飲⾷店、美容サロンの開発
薩摩藩随⼀の港町として栄えた特徴的な町並みを作る志布志東部地区において、下記2物件の分散型古⺠家ホテル、飲⾷施設、美容サロンへの改修を⾏う。
①市の所有物件「⽊下⽒邸(空き家)」の改修 – 志布志麓に残る江⼾時代に建築された貴重な武家屋敷
②市の所有物件「⼭中⽒邸(空き家)」の改修 – 密貿易により繁栄した千軒町に残る明治期の豪商の商家
木下氏邸 概要




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- 建築時期:江⼾末期〜明治期以前
- 志布志麓に残る貴重な武家屋敷の⼀つ。
元々は茅葺きの⼆ツ屋形式の住宅で、隣接する⽥原⽒邸より古くからあると推察され、志布志麓に残る貴重な武家屋敷の⼀つである。
和室の鴨居の⾼さが1,730mm と低く、欄間の意匠も菱形に組まれた⽵の筋欄間に近いことから、江⼾末期から明治期以前の建築と考えられている。
山中氏邸 概要




主屋
- 建築時期:明治15年頃
- 建物概要:主屋は2階建て⼟蔵造りの町家。油や味噌、醤油、砂糖などを売っていた豪商の商家。
2階建て⼟蔵造りの町家。油や味噌、醤油、砂糖などを売っていた豪商の商家。元々後⽅に⼟蔵が3蔵あったが、⽼朽化のためそのうちの1蔵はなくなり、2蔵のみが残る。⼤きな⼊⺟屋の屋根をかけ、妻⼊り。主屋は幅の広い⼟間を上⼿に設け、それに沿ってみせ、座敷が並び、⼟間奥には台所がある。2階は座敷と次の間からなり、⼟間上2階は物⼊れとして使われていた。




醤油蔵
- 建築時期:明治45年頃(棟札より)
- 建物概要:土蔵平屋建て。味噌製造をしていたと言われる。




宝蔵
- 築時期:明治中期(口伝)
- 建物概要:土蔵2階建て。物品を保管する蔵として利用されたと言われる。